「海外との架け橋に」歯ブラシから建設機械まで 神栄のグローバルビジネスの舞台裏 – 産業資材部 営業2グループ K.Tさん(2016年入社)

社員インタビュー

中国での検品業務、ロシア市場への食品提案、新規事業の立ち上げ、そしてトラブル対応まで ― 産業資材部で働くK.Tさんは、商社営業の最前線で多様な業務に携わってきました。
今回は、K.Tさんのキャリアの歩みや具体的な仕事内容、失敗と挑戦のエピソード、そして、働く上でのやりがいや今後の展望について伺いました。

偶然の出会いから始まった神栄でのキャリア

2016年春。
商社で活躍することを夢見ていたK.Tさんにとって、神栄株式会社との出会いは運命的でした。

学生時代のロシア留学中、現地で出会った日本人ルームメイトが教えてくれた会社。
それが偶然にも、ロシアとビジネスを展開する数少ない日本企業の一つ、神栄の産業資材部でした。

「ロシアとビジネスをしている日本企業は本当に少なかったんです。
当時の私は『こんな会社があるんだ』って、まさに運命を感じました。」

あれから8年。
K.Tさんは産業資材部一筋で、グローバルな舞台で数々のチャレンジを重ねています。

「生活雑貨から建機まで」— 想像以上に幅広い産業資材部の世界

神栄の産業資材部が扱う商材は多岐に渡ります。
歯ブラシの毛から生活雑貨、継手やマンホールといった鋳物やダンパー、建設機械の輸出入まで。

K.Tさんが所属する“プロダクト”のチームでは、主にキッチン用品やオーラルケア製品の輸出入を担当。
その業務は単なるモノの売買をはるかに超えた、価値創造の現場です。

「歯ブラシのブラシを海外で作り、それを日本で組み立てて、さらに日本国内外のお客様へ納品します。」

1本の歯ブラシに、国際的な工程が沢山詰まっています。

「自分で仕事を創る」— 新規事業開拓の醍醐味と挑戦

K.Tさんの仕事の大部分を占めるのは、新しい事業の開拓です。
決まったルート営業ではなく、ゼロからビジネスを生み出す。その過程には、想像を超える困難と、それを上回る大きなやりがいがあります。

「相手のニーズを汲み取り、形にして、提案していく。最初は反応がなくても、アクションを重ねて、ようやく芽が出る。成功率は決して高くないけれど、その分、とてもやりがいのある仕事です。」

そんなK.Tさんがこれまで経験した印象的な仕事は、日本のお米をロシアに輸出した事業。
現地のスーパーにお米のサンプルを提案したことがきっかけで、新たな市場が生まれました。

「お客様の“困っている”という声から始まった事業でした。
自分自身が“カタログ人間”になって提案していく。
それが神栄の産業資材部らしいビジネススタイルだと思います。」

朝7時から始まる、世界とのやり取り

K.Tさんの1日は早く始まります。
朝7時に出社、15時45分に退勤し、フレックスタイム制を最大限に活用。
午前中は日本の仕入れ先と、午後は時差を活かして海外の取引先とやり取りを行います。

「海外の取引先は時差があるので、フレックス勤務は非常に助かっています。オンライン会議が主流になった今、以前よりずっと効率的に業務ができるようになりました。」

この効率的な働き方が、グローバルビジネスの現場では欠かせない要素となっています。

5年ぶりの海外出張 — 中国・天津で見た現場の大切さ

2025年6月、K.Tさんは5年ぶりに中国・天津へ。
目的は、歯ブラシのブラシ製品の品質検査と新しい生産工場の確認です。
中国の工場は、世界各国に数多くある神栄の歯ブラシ用毛材の仕入れ先のひとつです。

「現地の工場がきちんと仕様を守って生産しているか、目で見て、触って確認する。きちんとした商品をきちんと日本のお客様へ納品することが大切です。」

デジタル化が進む現代でも、現場での確認作業は商社にとって欠かせない業務の一つです。

現場で得た「失敗」こそ、最大の財産

「苦い思い出があるのは、生活雑貨の大口受注案件での不良対応です。苦笑」と語るK.Tさん。
納品期限が迫る中で、不良品が出てしまう緊急事態。

K.Tさんは自ら工場に入り、1ヵ月以上、検品と補修を手作業で行いました。

もう一つのトラブルは、かつて行っていたロシア向けの米の品質問題。
日本からロシアへ送った米が現地での調理中に割れてしまい、味が落ちてしまう。

日本での不良の再現ができず、原因が分からないまま、時間との戦いを強いられました。

「結果的にどちらも改善しきれなかった。
でも、その経験が今の自分を作っていると思います。
次に同じようなことが起きた時には、より早く動ける。
経験って、そういう積み重ねですし、今後、トラブルを解決し、
さらに良いビジネスに繋げることが目標です。」

失敗から学ぶ姿勢が、K.Tさんの成長を支えています。

「穏やかで、真面目な人が多い会社です」

K.Tさんが神栄を選んだ理由の一つは、神栄の企業文化にもあると言います。
就活時、面接官や社員の「穏やかさ」に惹かれ、入社後もその印象は変わりありませんでした。

「私は根性論とか体育会系の雰囲気は苦手で…。でも神栄は真面目で落ち着いた人が多くて、自分に合っていました。」

また、100年以上の歴史がありながら、様々な業種の企業と関われるのも大きな魅力だと言います。

「大手企業との仕事もありますし、規模的に小さい会社との仕事もあります。神栄は、色々な方々から信頼をもらえるような規模感の会社だと感じます。」

世界と日本を、商材でつなぐという仕事

K.Tさんの目に映る神栄は、「商材を通じて人と人をつなぐ」会社。
お米から歯ブラシへと、扱うものは変わっても、その本質は変わりません。

「お客様の声に耳を傾け、そこからヒントを得て、価値ある提案をする。そんな柔軟性が神栄にはあります。そして、自分の手で何かを動かしたい人にとって、きっと楽しい職場です。」

グローバルビジネスの最前線で活躍するK.Tさんの言葉からは、商社で働くビジネスパーソンとしての誇りと、未来への期待が感じられました。

これから挑戦したいこと — チーム作りとマネージメント

将来は、これまでの経験を活かして新たな事業分野にも挑戦したいというK.T.さん。
しかし、直近の目標は、今取り組んでいる歯ブラシ事業の規模拡大です。

 

「人も増やして、チームとして動ける体制を作りたい。
その中で、マネージメントにも関わっていけたら嬉しいです。」

個人の成長から組織の成長へ。K.Tさんの視点は、すでに次のステージを見据えています。

 

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