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広報担当です。
今回は、北米向けに試験機やハードウエアの輸出を行う工業製品部の海外出張レポート「海外出張ハプニング編」として、アメリカ・オハイオ州での出張中に起きた「まさかのガス欠」体験をお届けします。
ハイブリッド車ならではの油断、英語での緊急対応、猛暑の車内での待機――現場で何が起き、どう対応したのか?
今後の出張準備や危機管理の参考になれば幸いです。
波乱の幕開けは空港から
2025年6月初旬、アメリカ・オハイオ州への出張で、羽田からミネソタ州ミネアポリスを経由してコロンバス空港に向かっていました。
乗継地ミネアポリスには予定通り13時45分に到着し、入国審査もスムーズに完了。…しかし、ここで最初のトラブルが発生します。
バゲージクレームでスーツケースが一向に出てきません。係員に尋ねたところ、なんと隣のレーンの脇にぽつんと置かれていたことが判明し、慌てて荷物を引きずりながら搭乗ゲートに向かいましたが、15時20分発の便はすでに出発済み。仕方なく、次の21時08分発の便に振り替えました。
最終的にホテルにチェックインできたのは、日付が変わった翌日未明の3時前。しかも、9時には重要な顧客訪問の予定が…。
移動疲れと寝不足のなか、ホテルでデモ機をピックアップし、何とか初日を乗り切りました。
油断と誤解から生まれた「ガス欠劇場」
2日目以降もオハイオ州コロンバスから顧客訪問を重ね、次の目的地クリーブランドを経由して、午後には次の都市へ移動しました。
移動距離はすでに200kmを超えていたため、途中で給油しようとガソリンスタンドに立ち寄りました。しかし、ハイブリッド車ということもあり、「まだ大丈夫だろう」とタンクにほんの少し給油しただけで再出発してしまったのです。
後から判明したのは、給油ノズルの差し込みが不十分だったこと、そしてハイブリッド車だからこそ燃料消費が少ないと思い込んでいたこと、この“ちょっとした勘違い”が大きなトラブルを招くことに…。
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今回手配した車の給油口
緊急対応、そして…英語との格闘
車が突然失速しはじめました。焦りながらも、何とか車をフリーウェイの路肩に寄せて停車し、すぐに現地法人Shinyei Corp. of America(以下、SCA)の社長へ連絡。レンタカー会社の緊急サービスにも電話しました。ところが「路肩に停まっているなら警察に連絡してください」との回答です。
さらにSCA社長の助言を受け、今度はハイウェイパトロールに連絡しましたが、現在地を伝えるため、近くのマイル標識番号を確認しながら英語で対応するのは、なかなか骨が折れました。
幸いにも約30分後、ロードサービスが到着し事情を説明すると、「AAA会員でなければ費用がかかるが大丈夫か」と確認されましたが、了承するしかありません。ロードサービスは一度その場を離れ、ガソリンを取りに行ってくれました。
窓も開けられない…真夏の車内で耐える時間
エンジンが停止しているため、エアコンはもちろん使えません。窓も電動ですので開きません。
しかも車のすぐ横を大型トラックが猛スピードで走り抜けていきます。下手に外に出るのも危険なため、時折、道路と反対側のドアをそっと開けて外気を感じる程度でした。
途中、パトカーが巡回で立ち寄り、「車の中で待機するように」と指示されました。安全のためにも、冷静さを保ちながら、ただひたすら救援を待つ時間が続きました。
無事、再出発…そして得た教訓
待つことさらに約30分(最終的に約1時間待ちました)、戻ってきたロードサービスが約5リットルのガソリンを給油してくれ、再び走行可能に。費用は87.4ドル(約13,000円)でした。
その後、最寄りの出口で満タン給油を済ませ、無事に目的地へと到着しました。
この経験から学んだのは、「ハイブリッド車でも給油ミスは命取り」、「レンタカーの仕様は最初にしっかり確認」という基本の大切さ。そして、トラブル時の連絡先を事前に整理しておくことの重要性です。
最後に
今回の出来事は、出張中の貴重な“想定外の学び”でした。幸いにもお客様を待たせることもなく、事故にも至らずに済みましたが、こうしたちょっとした油断が大きなトラブルにつながることもあります。
これから海外出張に向かう方は、どうか「ガス欠対策」も忘れずに。
出張は“移動”も仕事のうち、安全第一で万全の準備を心がけましょう!