SHINYEI History #12 戦時中の新事業

SHINYEI History

SHINYEI History #12 戦時中の新事業

神栄が戦時中に開始した新規事業は様々でしたが、その一部を紹介します。

・撚糸事業
撚糸(ねんし)とは、糸に撚(よ)りをかけることで、非常に細く、ばらばらで扱いにくい生糸をねじり合わせて(=撚って)丈夫な1本の糸にすることです。
1942年(昭和17年)6月以降、綾部工場に設備を導入して集中生産体制をとり、一時期は軍の協力工場として落下傘用の絹撚糸の製造を行い、戦後も1970年代まで続きました。

・織物業
1942年(昭和17年)11月に、福井県において個人経営の工場を買収して羽二重の製造を開始しました。
羽二重とは、平織りという、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に交差させる織り方で織られた絹織物のことです。
こちらも、戦時中に落下傘用の羽二重の製造を行った時期を経て、戦後も30年余り、福井地区での織物業は続きました。

・証券業
1942年(昭和17年)5月、個人商店を買収して商号を神栄証券株式会社に変更し、同年6月に本店事務所も神栄神戸本社内に移転して、子会社を通じて証券業に進出しました。
また、戦後となる1945年(昭和20年)12月には、東京市場を対象とする東京神栄証券株式会社を設立しました。
神栄証券と東京神栄証券は、1979年(昭和54年)4月に神戸を地盤とする石野証券株式会社と合併し、神栄石野証券株式会社が発足したことにより、解散しました。
ちなみに、その後、神栄石野証券は、さくらフレンド証券株式会社、SMBCフレンド証券株式会社を経て、SMBC日興証券株式会社へと引き継がれていくこととなります。

 

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