【上海駐在員発】ロックダウン(都市封鎖)現地レポート

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【上海駐在員発】ロックダウン(都市封鎖)現地レポート

中国・上海市で新型コロナウイルス感染拡大封じ込めのため、3月末より始まったロックダウン(都市封鎖)は依然として続いている状況です。今回は、現地法人上海支店の駐在員からの現地レポートをお送りいたします。

 


今回、ロックダウンの発表から実施に至るまでの期間が短く、当初は私達日本人駐在員にとっても、食料確保の面などで不安を感じるところがありました。

上海では、西側(虹橋(ホンチャオ)地区)と東側(浦東(プートン)地区)に大きく分かれており、支店の事務所がある虹橋地区(長寧区)は、昔から日本人駐在員が多く、日本人学校や日本料理店が多いエリアです。
私が居住するのもこの虹橋地区で、4月5日頃から居住するアパートメントの仲介業者である日系不動産会社の従業員の方々がボランティアで食料や日用品を確保し、SNS上で団体購入を行う活動を始めました。その後、日系企業や他の現地企業も日本人が多く居住しているマンションの団体購入向けに食料供給が活発になり、今では食料や日用品の調達に困る事態は改善されています。今般のロックダウンについては、少なからず日本人コミュニティが機能を発揮しており、幸運ながらその恩恵を受けています。

一方で、浦東地区や市郊外については、いささか虹橋地区とは事情が異なるようで、食料調達環境は必ずしも十分でないようです。
日本で報道されている日本人駐在員窮状の様子も、この浦東地区、あるいは虹橋地区以外の方々からの声が大半ではないかと思われます。

外出については、4月20日以降、敷地内のみとの制限はありますが可能になりました。
ランニングをしている方、プロ野球のデーゲームが終わったタイミングでキャッチボールをされている方など、思い思いに息抜きされています。

ロックダウンについては、早ければ5月中にも解除されるのではないかという期待もありますが、現状では何とも言えない状況です。

部屋から外の様子を撮った画像です。一番右の建物は地下鉄の駅と直結している商業施設の裏側であり、地下は地下鉄が走っています。
通常であれば、左の住宅団地(赤っぽい屋根のある家々)との境目にある通路は、地下鉄から降りて来た人あるいはこれから地下鉄に向かう人、そして、左の住宅団地から出た人達で人の行き来が切れないのですが、今は閑散としています。
正面奥に見える尖端が光っている建物はオフィスビルですが、普通であれば各フロアの電気が点いて明るいはずにもかかわらず、ロックダウンのため、暗くなっています。