GDP対応クラウド型温度管理システムをメディセオの高機能物流センターに導入

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GDP対応クラウド型温度管理システムをメディセオの高機能物流センターに導入 ~医薬品流通過程の可視化実現に向けた取組み~

当社と資本業務提携している株式会社メディパルホールディングス(東京都中央区、代表取締役社長:渡辺 秀一、以下、メディパルという)の連結子会社である株式会社メディセオ(東京都中央区、代表取締役社長:今川 国明、以下、メディセオという)は、医療用医薬品流通プロセスの全体最適を実現した高機能物流センター(以下、ALC※1・FLC※2という)における医療用医薬品保管等の温度管理に、当社の連結子会社である神栄テクノロジー株式会社(神戸市 中央区、代表取締役社長:小山 文也、以下、神栄テクノロジーという)が開発した新たなGDP対応クラウド型温度管理システム(以下、本システムという)を、2023年8月より導入する予定ですので、下記のとおりお知らせします。

1.本システム導入の背景・目的

メディパルグループは、「2027メディパル中期ビジョン Change the 卸 Forever ~たゆまぬ変革を~」における成長戦略のひとつとして、「持続可能な流通の構築」を掲げています。医療用医薬品の流通においては、厳格な品質管理が求められる中で、メディパルと当社は、2021年12月21日に資本業務提携を発表し、PIC/S GDPガイドラインに準拠した品質管理と医薬品流通最適化モデルの構築に取り組んでおります。
この度、神栄テクノロジーは、各種センサの研究・開発・製造を行い、校正を実施するセンサメーカーとしての技術を活用し、センシングの提案から、目的や用途に応じた最適なシステムの選定、さらには測定し取得したデータの活用やマネジメントまでを一貫して管理できるスマートセンシングプラットフォーム「S3 PLATFORM※4を構築しました。この「S3 PLATFORM」を基に開発した、停電や自然災害時のバックアップ機能を有するなど、さまざまな事象を想定し、トレーサビリティの完全化を目指したシステムをメディセオのALC・FLCに導入することで、物流トレーサビリティ全体の可視化が可能となり、庫内温度を常時モニタリングすることで、品質管理の向上と情報管理の一元化を図ってまいります。

2.本システムの特長

(1)クラウド型の温度管理システム
温度ロガー「PoE対応 G-TAG TempView(型番:GT101-T)」(以下、新型温度ロガーという)と測定データを自動収集し管理するクラウドシステム「LogView」(以下、本クラウドシステムという)の組合せで構成しています。
(2)新型温度ロガーの採用
本ロガーは、新型コロナワクチンの流通温度管理に採用実績があるスマートフォンアプリ対応型温度ロガー「G-TAG TempView」をベースに開発し、物流センター内の温度監視に必要な各種機能を備えています。国家計量標準に則した校正を行い、設置後の定期的な保守対応により、測定データの信頼性を一貫して担保することが可能となります。

(3)PIC/S GDPガイドラインに準拠した温度モニタリングに対応
医薬品保管エリアの温度モニタリングポイントは、定期的に温度マッピング※5を実施した上で決定するようPIC/S GDPガイドラインで定められています。新型温度ロガーはPoE※6方式により、LANケーブル1本でデータ通信と給電を行うため、電源設備の増設をすることなく設置できます。また、温度モニタリングポイントの追加設置や移動を行う場合もLAN配線を変更するだけで容易に対応できます。
(4)異常時におけるバックアップ機能の強化
停電などの異常が発生した際、これを自動検知し内蔵するバックアップ用バッテリーとバックアップメモリに自動的に切り換わることで、温度測定と測定データの記録を維持することが可能となります。
(5)レポート作成機能と異常アラート発信機能
本クラウドシステムは、バリデーション(システムの適格性検証)の実施により品質と信頼性が確保されており、すべてのALC・FLCで必要とされている温度モニタリングに加え、レポート作成などの機能と、あらかじめ設定した上下限温度からの逸脱などの異常が発生した場合には即座にアラートを発信する機能を兼ね備えており、品質の一元管理と現場の迅速な連携対応が可能です。

3.今後の展開について

本システムは、メディセオの東北ALC(岩手県花巻市)への導入を皮切りに、2023年9月竣工予定の阪神ALC(兵庫県西宮市)など、各ALC・FLCへ順次導入していく予定です。導入後も、実地検証と評価検証を重ねることで、温度ロガーG-TAGシリーズの機種展開を拡大していきます。
また、将来的には、保管から輸送までの全行程において本システムを展開し、本システムを採用することでさまざまなシステムとの連携も可能となります。今後、一気通貫のトレーサビリティの実現と医薬品流通過程の可視化実現を目指し、医薬品の品質管理に貢献していきます。

※1 ALC(Area Logistics Center)
医療用医薬品や医療材料、臨床検査試薬などを扱う高機能物流センター。
主に調剤薬局、病院、診療所などに商品を供給。

※2 FLC(Front Logistics Center)
ALCと連携して、顧客に近い場所で商品の安定供給を支える営業兼物流拠点。

※3 PIC/S GDPガイドライン
PIC/S:Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme=医薬品査察協定および医薬品査察共同スキーム
GDP:Good Distribution Practice = 医薬品の適正流通
流通経路(仕入・保管・供給)の管理が保証され、医薬品の有効性や安全性が保持されるための手法さらに偽造医薬品の正規流通経路への流入を防止するための適切な手法を定めたもの。

※4  S3 PLATFORM®(SHINYEI SMART SENSING PLATFORM)
参照先:https://www.s3platform.jp/

※5 温度マッピング
医薬品を保管するエリアの温度分布を把握し医薬品を適切な温度環境で管理することを目的に、一定期間、温度センサを格子状に複数台設置・測定することで対象エリアの温度分布を評価すること。

※6 PoE(Power Over Ethernet)
イーサネットケーブル(LANケーブル)で通信データに加えて、電力を供給する技術。

株式会社メディパルホールディングスについて

所在地 東京都中央区八重洲二丁目7番15号
代表者 代表取締役社長 渡辺 秀一
事業内容 持株会社として「医療用医薬品等卸売事業」、「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」ならびに「動物用医薬品・食品加工原材料卸売等関連事業」などを行う関係会社の株式を所有する事による当該関係会社の経営活動の管理・支援およびメディパルグループにおける事業開発等
ウェブサイト https://www.medipal.co.jp/

本リリース中に記載の「S3 PLATFORM」「G-TAG」「TempView」は神栄テクノロジーの登録商標です。