SHINYEI History #7 「モノづくり」の原点

SHINYEI History

SHINYEI History #7 「モノづくり」の原点

昭和初期に起こった恐慌という嵐の中にあって、神栄が事業拡大のために行ったことの1つは、製糸業への進出でした。
つまり、生糸を仕入れて売るだけでなく、生産も行うことになり、製造業へと踏み出しました。
「モノづくり」商社:神栄の製造業の原点とも言える出来事です。

神栄の製糸業進出の第一歩は、京都府何鹿(いかるが)郡綾部町(現在の綾部市)にあった綾部製糸株式会社が経営難に陥り、1928年(昭和3年)5月に、その全事業と従業員を引き継いで、新綾部製糸株式会社を発足させたことに始まります。
綾部製糸は、同じく綾部町の郡是製糸株式会社(現在のグンゼ株式会社)とともに京都府における2大製糸業者であり、関西でも有数の規模にまで成長していました。
しかしながら、関東大震災以後から資金繰りが悪化し、経営不振から立ち直らないまま金融恐慌の波をかぶることとなり、事業が継続できなくなりました。
当時の生糸問屋は、製糸業者が繭(まゆ)を購入する資金を融資する役割も担っていたため、大口債権者でもあった神栄が中心となって新会社を設立し、事業を承継することとなったものです。

昭和初期の製糸工場

 

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