SHINYEI History #9 欧米への進出

SHINYEI History

SHINYEI History #9 欧米への進出

製糸業への進出と並んでこの時期に神栄が取組んだのが、生糸の輸出です。
1915年(大正4年)に貿易部を新設し、繊維・雑貨などを輸出していましたが、第一次世界大戦後の反動不況に伴い、1920年(大正9年)にこの事業を中止していました。
しかしながら、神戸生糸市場開設後、問屋業の延長として生糸を直輸出するため、1926年(大正15年)11月に輸出部を新設することとしました。
直ちに従業員が米国に飛び、現地で交渉した結果、1927年(昭和2年)3月に、神栄として初めてとなる米国向け生糸が神戸港を出帆しました。

また、1929年(昭和4年)6月には、米国市場で生糸の直接販売を行うため、ニューヨーク支店を開設し、1931年(昭和6年)に竣工したニューヨーク・マンハッタン5番街のエンパイア・ステート・ビルに入居することとなりました。
ニューヨーク支店は、事業が順調に拡大し、全額出資の現地法人Shinyei Corporationを設立して発展的に解消することとなる1934年(昭和9年)12月まで存続しました。
さらには、ヨーロッパへも進出し、英国ロンドン、仏国リヨン、豪州メルボルンなどに代理店を設け、生糸のみならず、人絹織物、真珠、雑貨、ベニヤ板などの輸出も行い、輸出事業は大きく成長しました。

神栄の生糸製品

 

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